No.188
Microbiota-indole-3-propionic acid-heart axis mediates the protection of leflunomide against αPD1-induced cardiotoxicity in mice
Huang R, Shen ZY, Huang D, Zhao SH, Dan LX, Wu P, Tang QZ, Ma ZG.
Nat Commun. 2025 Mar 19;16(1):2651. doi: 10.1038/s41467-025-58107-8.
腸内細菌由来インドール-3-プロピオン酸はAhRシグナルを介して免疫チェックポイント阻害薬による心毒性を抑制する
免疫チェックポイント阻害薬(ICI)はがん治療に有効であるが、重篤な副作用として心筋炎などの心毒性を引き起こすことがある。本研究では腸内細菌由来トリプトファン代謝物である indole-3-propionic acid(IPA) に着目し、ICI関連心毒性との関係を検討した。αPD-1抗体を投与したメラノーママウスでは心機能低下、炎症、CD8⁺T細胞浸潤、心筋細胞アポトーシスが生じたが、IPAを補充するとこれらの変化は有意に改善した。IPAは AhRリガンドとして作用し、心筋でPI3K-AKTシグナルを活性化することで心筋細胞の生存を促進する ことが示された。またAhR欠損条件ではIPAの保護効果は消失した。以上より、腸内細菌由来トリプトファン代謝物がAhRシグナルを介してICI誘発心毒性を制御する可能性が示された。腸内細菌由来Trp代謝物 IPA(AhRリガンド) が AhR–PI3Kシグナルを介して免疫チェックポイント阻害薬による心毒性を抑制することを示した。腸内細菌代謝物が免疫療法の副作用制御に関与する可能性がある。
山村和彦 2026/03