教授挨拶Greeting
2022年4月に九州大学大学院医学研究院皮膚科学分野教授に就任いたしました。旭憲吉先生、樋口謙太郎先生、皆見省吾先生、占部治邦先生、堀嘉昭先生、古江増隆先生に次ぐ第七代教授となります。
当教室は1906年11月20日に開講し、我が国の中で最も伝統的な教室の一つです。開講以来115年以上にわたり、多くの人材の輩出、地域医療への貢献、皮膚科学の発展に貢献してきました。これまでの当教室の素晴らしい伝統を受け継ぎ継続しつつ、時代の変化に対応して発展的な成長を続けたいと思っています。一体感を持ち、常に成長を目指す強い組織、かつ人に優しい組織を目指したいと考えています。現在、そして今後は教室員の多様性がますます増えてくることが予想されます。その多様性を柔軟に受け入れ、それぞれが成長して存分に力を発揮できる環境づくりを目指し、各教室員の成長を教室の成長につなげることが目標です。
これからも教室の成長のためには多くの方々にご協力いただくことになると思います。今後とも何卒よろしくお願いいたします。そして、研修医や学生の皆さん、ぜひ、ともに素晴らしい教室を作り上げていきましょう。
九州大学大学院医学研究院皮膚科学分野
教授 中原 剛士
Takeshi Nakahara
歴代教授の在籍期間と主な業績のご紹介Past professors

初代教授
旭 憲吉先生
1906年10月から1930年1月まで在任
旭教授は九州大学仏教青年会の設立に貢献され、1918年本会の初代会長に就任された。
九州大学仏教青年会は、医師、学生、看護師、患者からなる医療ボランティア組織である。現在の医療ボランティアの先駆けとなった。

第2代教授
皆見 省吾先生
1931年4月から1948年4月まで在任
皆見教授は、日本皮膚科学会に多額の寄付をされ本会の発展を祈念された。
皆見教授のご功績を讃えて、栄誉ある日本皮膚科学会“皆見賞”が設立された。

第3代教授
樋口 謙太郎先生
1948年10月から1971年3月まで在任
樋口教授は、福岡大学医学部の設立に奔走され、九州大学をご退職後は、福岡大学医学部の初代医学部長に就任された。

第4代教授
占部 治邦先生
1971年7月から1987年3月まで在任
占部教授は、1968年に発生したカネミ油症(PCBならびにダイオキシン類中毒)の原因究明、患者検診、患者対策に尽力された。また文筆、絵画の才に優れ、九州大学皮膚科教授室にはその水墨画の一つが掲げられ訪問客をもてなしている。

第5代教授
堀 嘉昭先生
1987年10月から1996年12月まで在任
堀教授は、ご退職後 飯塚病院の病院長に就任された。色素細胞研究の世界的な権威として慕われていたが、ご病気のため66歳で逝去された。

第6代教授
古江 増隆先生
1997年10月から2021年3月まで在任
2020年初頭に始まったCOVID-19流行のため、古江教授の退職記念である第395回福岡地方会はweb開催となり、その他の活動も大きく制限された。退任記念講演として、資料4および資料5を掲載した。資料6は主な研究内容を総括したものである。
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資料1
6代教授 古江増隆先生の研究内容
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資料2
古江教授のご退職時の業績集(目次1~5)
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資料3
古江教授のご退職時の業績集(目次6,7)
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資料4
古江教授のご退職時の業績集(目次8)
退任記念講演 1 アトピー性皮膚炎の発症機序;AHR軸とIL-13/IL-4-JAK-STAT6/STAT3軸による競合的皮膚バリア調節機構 -
資料5
古江教授のご退職時の業績集(目次9)
退任記念講演 2 油症における塩素痤瘡と色素沈着の発症機序とその対策
-aryl hydrocarbon receptorの役割― -
資料6
古江教授のご退職時の業績集(目次10)
歴代教授紹介と研究総括 -
資料7
ScholarGPSにおいて、古江教授が皮膚科学分野で世界23位としてHighly Ranked Scholarにランクイン